著者からのメッセージ
「遍路」―。高校時代に読んだ小説で知った。以来、一種の憧れと恐れを抱き続け、ようやく歩いたのが昨年夏のことだった。
30年間の新聞記者生活に自らピリオドを打っていた。もともと、私は足の骨が変形して、長く歩くと痛みが走る。 それでも遍路に出たいとの思いは抑えがたかった。
1番札所・霊山寺の近くの床屋で頭を丸坊主にして、翌日から歩き始めた。しかし、最初から足が痛む。つらい。 1200キロの行程を考えると、気の遠くなるような思いだった。「帰ろう。いや、サイは投げられた」。 同じことを何度も頭の中で繰り返していた。
「お遍路さん。お接待させてください」。60歳過ぎの奥さんに呼び止められ、手作りのフクロウのマスコットをいただいた。 もちろん、長い道中を「不苦労で」の意味である。玄関前で話し込んでいると、「息子が病気なので、 お杖にすがらせてもらえないでしょうか」と頼まれた。にわか遍路の私がこうしてもいいのだろうか。いや、お杖はお大師様そのものだ。 出てきた息子さんを前に、「南無大師遍照金剛―」と繰り返し、「病気平癒、ご家族のお幸せを祈ります」と唱えた。
道中、数多くの方々からお接待を受けた。笑顔の励ましもどれだけあったことか。いつしか、心が透明になっていた。 つらいのは変わらない。だが、帰ることなどは考えなくなっていた。
ようやく見つけたコンビニで、飲み物を買う。「ありがとうございました」と言っている自分がいる。 すべてに感謝したいのだ……
◇
結願に至るまで、出会った人々との交流などを描いた52日間のドキュメンタリーです。
津田文平
最近、読み漁っている「四国お遍路体験記」。
「お遍路さんと呼ばれて・四国1200キロ歩き旅
」 は
著者・津田文平が53歳の旅日記であるが、
著者は幾度となく綴っている「歩き遍路は贅沢な旅」。
約2ヶ月の期間を要し、宿泊料を考慮に入れて
1日1万円として50万円から60万円。
そして、1200キロを歩いている事に対して、
四国の人達に優しくされ、
同様にバスや車などを使ってのお遍路さんにも優しくされる。
それが故に歩き遍路は修行なんです。
優しさに甘えず、優しさに感謝して・・・・・・・
無駄に1200キロを歩かないように・・・・・・・・・
最近のコメント